連日、新型コロナウイルスに関する報道が続いていますが、企業としては冷静に対応したいところで
さて、厚生労働省から「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」が公表されています
内容は時折アップデートされているようです
企業としては新型コロナウイルス関係で休むことになった従業員に「休業補償」を支払うべきかだと思います
この点について、厚生労働省は以下のように述べています
新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、欠勤中の賃金の取り扱いについては、労使で十分に話し合っていただき、労使が協力して、労働者が安心して休暇を取得できる体制を整えていただくようお願いします。
なお、賃金の支払いの必要性の有無などについては、個別事案ごとに諸事情を総合的に勘案するべきですが、法律上、労働基準法第26条に定める休業手当を支払う必要性の有無については、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当するかどうかによって判断されます。
※なお、休業手当を支払う必要がないとされる場合においても、自宅勤務などの方法により労働者を業務に従事させることが可能な場合において、これを十分検討するなど休業の回避について通常使用者として行うべき最善の努力を尽くしていないと認められた場合には、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当する場合があり、休業手当の支払が必要となることがあります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html#Q3-2
つまり、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に相当するかどうかがポイントです
使用者である事業主に事由がない「都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合」は休業補償の対象にならないとの見解です
会社としては出社させたいが、法律や公的機関からの指示ですので、「使用者の責に帰すべき事由による休業」ではないことになります
一方で、会社基準で医学的根拠や公的制限の理由に相当なく、健康で就労可能な労働者を休ませる場合には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に相当しますから、休業補償の支払いが生じます(下記引用参照)
発熱などの症状があるため労働者が自主的に休む場合は、通常の病欠と同様に取り扱っていただき、病気休暇制度を活用することなどが考えられます。
一方、例えば熱が37.5度以上あることなど一定の症状があることのみをもって一律に労働者を休ませる措置をとる場合のように、使用者の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html#Q3-2
ポイントは、その休んでいる労働者の指示が事業主なのか、事業主ではどうにもならない公的制限理由かによるということです
混乱を避けるためにも、普段から労使で協議して内規を定めておくとよろしいかと考えます
コメント